【備忘録】Virtualbox仮想マシンへのWindows95 OSR1の構築
急にWindowsの原点といわれるWindows95に触れたくなってしまったので、Virtualboxを使って、Windows95 OSR1の仮想マシンを作成することにしました。
とても懐かしいOSで、本当の原点は、Windows3.1かとは思いますが、20年以上前のOSを最新のOS上で体感できるのは嬉しい事です。
実際に構築するにあたり、2日程度トライ&エラーを繰り返して、構築方法が分かったため、自分用の備忘録としてここに投稿してます。
今回、Windows95を構築するにあたり、下記のものが必要とわかりました。
- Windows95のFDD起動ディスクイメージ(CDではなく、FDDのイメージで、xxxx.imgなどのフォーマットです)
今回は、ここから入手しました。ここでは、ダウンロードしたファイルを「Windows95a.img」とします。
Windows95a.imgはOSR1用、Windows95b.imgはOSR2用だそうです。 - Windows95インストールディスクイメージ(xxx.isoファイル)
→実際のインストールモジュールの入ったイメージであり、今回は、ここから入手しています。
ここでは、ダウンロードしたファイルを「Win95Osr1_ja.iso」とします。 - 高速CPU対応パッチ
現代のCPUでは高速すぎて、Windows95がそのCPUに対応できないため、対応したパッチが必要。 - グラフィックドライバ
インストール直後は16色しか選べず、解像度も変更できないため、追加でグラフィックドライバ必要。 - Windows95プロダクトID
自宅で奥深くに眠っていたプロダクトIDを利用。
今回私が実施した手順は以下の通りです。
- 仮想マシン(空箱)の作成
- 仮想ストレージ(Cドライブ)のパテーション作成、フォーマット
- Windows95インストールディスクイメージの中身をCドライブへコピー
- Windows95インストール
- 高速CPU対応パッチのインストール
- グラフィックドライバの導入
手順1.仮想マシン(空箱)の作成
まず、Virtualboxに仮想マシン(空箱)を作成します。
名前は、「Windows95 OSR-1」としました。
メモリは512MB以上で設定すると、Windows95が起動しませんでしたので、256MBとしました。
(当時では256MBでも贅沢な設定だったと思います)
デフォルトのまま。
ここはVHDを選択します。
この後、作成されたVHDをホストOS上でドライブとして認識させるためです。
デフォルトのまま。
デフォルトでは、2GBですが、余裕見て、8GBにしました。
仮想マシン(空箱)が作成されました。
設定で、下記の通り、USBコントローラーを無効にしておきます。
ストレージ設定では、FDDから起動ディスクで起動させるため、ダウンロードした「Windows95a.img」を割り当てます。
(下記画像では、インストールディスクであるisoファイルも割り当てていますが、実際は不要です)
手順2.仮想ストレージ(Cドライブ)のパテーション作成、フォーマット
今回、Windows95は、上記の仮想ストレージ(Windows95 OSR-1.vhd)にインストールしますが、Windows10のように自動的にパテーション作成やフォーマットはしてくれないため、Windows95のFDD起動ディスク(Windows95a.img)からMSDOSを起動して、Fdisk及びFormatコマンドでパテーション作成及びフォーマットします。
Fdisk実行後、再起動が必要とメッセージが出ますので、仮想マシンのXを押して、シャットダウンします。
再起動後、「format C:」でCドライブをフォーマットします。フォーマット完了後、一旦、仮想マシンとVirtualbox自体もシャットダウンします。
手順3.Windows95インストールディスクイメージの中身をCドライブへコピー
本来なら、Windows95インストールディスクから「Setup」コマンドで実行して、OSインストールしたい所ですが、今回検証した結果、インストーラーが再起動した際に、仮想CD-ROMドライブを認識しないで、インストーラーが走っている事が分かり、必要なファイルがインストールできずに失敗する事が分かりました。
よって、今回ダウンロードしたインストールディスクイメージ(Win95Osr1_ja.iso)の中身すべてをこのストレージ(Cドライブ、ファイル名:Windows95 OSR-1.vhd)にコピーした上で、Cドライブ上からSetup実行することにしました。その手順を下記に記します。
仮想マシン及びVirtualBox自体も終了した上で、「ディスクの管理」から今回作成した仮想ストレージ(Windows95 OSR-1.vhd)をVHD接続します。右クリックで、「VHDの接続」をクリックします。
今回作成した仮想マシンの仮想ストレージ(Windows95 OSR-1.vhd)を選択します。
OKを押します。
これで、仮想ストレージ(Windows95 OSR-1.vhd)がホストPCのHドライブとして認識されました。
今回ダウンロードしたインストールディスクイメージ(Win95Osr1_ja.iso)をダブルクリックします。
すると、ドライブ(F:)に割り当てられます。下記の全てのファイルを上記のHドライブにコピーします。
今回は、Hドライブ上に「inst」というフォルダを作成して、その中にコピーしました。
コピーが終わったら、仮想ストレージ(ここではHドライブ)の「VHDの切断」を実施しておきます。
これで、仮想光学ディスク無しで、仮想マシンのCドライブから「Setup」が実行できる環境ができました。
手順4.Windows95インストール
仮想マシンを起動し、DOS画面で、Cドライブの「inst」フォルダにインストールディスクの中身が入っていることを確認して、「Setup」を実行します。
Setup実行後、GUI画面が表示され、指示通りにインストールを進めていきます。
起動ディスクに関しては、「いいえ」を選択して次へ進みます。
(中略)
その後、インストール作業を進めていって、再起動が促されますが、再起動した直後、F12キーを連打して、動作を停止させます。
(このまま再起動すると、CPUが高速すぎるため、Windows95が正しく動作しません)
手順5.高速CPU対応パッチのインストール
現代のCPUに対応させるため、高速CPUに対応できるパッチをインストールします。
冒頭でも紹介しましたが、下記URLからISOファイル(FIX95CPU.ISO)を入手できます。
https://archive.org/details/fix-95-cpu-v3-final
入手したISOファイルを光学ドライブに割り当てをします。
仮想マシンを起動すると下記の画面が表示されますので、「Enter」、「N」キー、「Enter」と押して、インストールを進めます。
インストールが成功しました。これで、問題なく、Windows95が起動できるようになりました。
一旦、仮想マシンの電源を落とします。
手順6.グラフィックドライバの導入
設定画面で、先ほど割り当てたISOファイルを光学ドライブから除去してから、仮想マシンを起動します。
セットアップ画面の続きが表示され、コンピューター名とワークグループ名を入れます。
ネットワークの設定では、下記の通り、TCP/IPを追加しておきます。
その後、ユーザIDとパスワードを設定します。
(これ以前のステップでユーザ名を入力する部分があり、そこで設定したユーザ名を使用します。)
デスクトップ画面が表示されました。
このままだと16色で、解像度も640x480と狭いため、グラフィックドライバを入手して、それを適用します。
グラフィックドライバは下記から入手します。
https://web.archive.org/web/20190210203844/http://bearwindows.boot-land.net/140214.zip
zipファイルを解凍して、仮想ドライブ経由で、仮想マシンにコピーしておきます。
(仮想マシンのメニュー「デバイス」から「光学ディスク」→「ディスクイメージを選択/作成」→「作成」で、VISOクリエイターを開いて、そこで、ホスト側のフォルダをCDドライブにマウントさせることで、ホスト→ゲストOSへデータのコピーができます。)
「ディスプレイの変更」をクリックします。
「アダプタの種類」から「変更」をクリックします。
ドライバの保存しているフォルダ「128Mb」を選択してOKを押し、ドライバがインストールされます。
「閉じる」を押して、設定を反映。
下記の通り、何回かエラーが出ますが、閉じるを押して、画面を閉じます。
(色数、解像度変更して、何回かエラーでます)
再起動後、フルカラーで、広い画面になりました。
(何回かエラーを吐き出して、2度程再起動します。その後、エラーが出なくなります)
以上で、作業完了です。
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コメント
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ありがとうございます!
過去の所持ゲームをやりたくなったので大変参考になりました
投稿: | 2023年11月18日 (土) 03時37分
コメントありがとうございました。
仮想マシンは大変面白いソフトです。
自分の備忘録ではありますが、お役に立てて良かったです。
投稿: YOSI | 2023年12月15日 (金) 18時20分